するめを食べながら覚え書き
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Home > ブログ > 故障・分解・改造・修理 > AKGのヘッドホン『Q701』内部でおきた断線を修理
愛用しているAKGのヘッドホン『Q701』の内部に断線が発生しました。
分解して修理したので手順をまとめておきたいと思います。
断線の前兆は無く、使っていたら突然片側から音が出無くなりました。
最初はケーブルの断線かと思いましたがケーブルを変えても問題は解消せず、ヘッドホン内部に異常が発生したと判断。
分解して修理する事にしたという流れです。
尚、Q701を使い出したのは2012年8月6日の事、断線したのは2016年1月9日の事です。
家にいる時はいつもQ701で何かを聴きながら作業しているので、大体1日平均8時間の使用で約3年4ヶ月目に断線したという事になります。
※2016/11/01追記:それから約11ヶ月、今度は内部の赤ケーブルが断線したので修理しました。
分解して修理したので手順をまとめておきたいと思います。
■ 断線までの流れ
断線の前兆は無く、使っていたら突然片側から音が出無くなりました。
最初はケーブルの断線かと思いましたがケーブルを変えても問題は解消せず、ヘッドホン内部に異常が発生したと判断。
分解して修理する事にしたという流れです。
尚、Q701を使い出したのは2012年8月6日の事、断線したのは2016年1月9日の事です。
家にいる時はいつもQ701で何かを聴きながら作業しているので、大体1日平均8時間の使用で約3年4ヶ月目に断線したという事になります。
※2016/11/01追記:それから約11ヶ月、今度は内部の赤ケーブルが断線したので修理しました。
■ 先人の方の情報から分解の勉強
Q701の修理や改造の情報は世界中から出ているので、まずは分解前にブログさんやYoutubeで分解方法を勉強しました。
→ Q701 分解 - Google 検索
→ AKGの定番も欲しい - AKG/アーカーゲー Q701-WHT(ホワイト) クインシー・ジョーンズ・シグネチャー・ラインのレビュー | ジグソー
→ 【オーディオ】AKG Q701 バランス化 | Drinker's Room
構造的には他のAKGヘッドホンもほぼ同じなので、K701などの分解記事も参考になります。
→ AKG K702 低音増強&MiniXLR 4pin バランス化改造
→ mochinagaの工作日記 : AKG K701をなんの意味もなく分解してみた。 - livedoor Blog(ブログ)
動画はこちらの方の動画が参考になりました。
■ 分解
それでは分解開始です。
※分解すると保証が切れるので、分解は自己責任でお願いします。いかなる損害が生じても当方は一切の責任を負いません。
内部にアクセスする為、アミのカバー(※上の写真)を取り外す必要がありますが、これが一番の難関でした。
分解レポートで一番多かったのは金属のピンセットやドライバーをアミに挿して外す方法です。
持っていれば、以下の方の様にピンヘッダを使う方法が簡単そうですが持っていませんでした。
→ AKG K712の改造① : 通電してみんべ
アミはプラスチック製という事もあり、ピンセットやドライバーで失敗すると傷がつくであろう事は容易に想像できたので、今回は別な方法を試してみる事にしました。
用意したのは竹串4本。
2本ずつ束ねてテープで縛ってツールを作りました。
ちなみに、1本だと力を入れた時に折れます。
爪楊枝でも強度不足で折れました。
束ねた竹串をアミの対角に挿して、力を込めてエイッと回すとアミが取れます。
結構な力が必要なので、気合を入れて回して下さい。
アミを外すと出てくる、黒いスポンジを外します。
スポンジを外すと見えてくる、2本の+ネジをドライバーで外します。
次の難関ですが、「Made in Austria」の印刷の入ったカバーを外します。
上の写真は外したカバーですが、カバーを指でグッと左右から力を入れると固定突起が内側に押し込まれてカバーが外れる様になる仕組みです。
カバーに力を入れると隙間が出来るので、隙間にヘラなどを入れます。
指でカバーの左右に力を入れつつ、テコの原理でヘラをエイヤッと持ち上げるとカバーが取れます。
但し、持ち上げすぎると対角にあるヘッドアーム部分のカバーに力がかかってパキっと折れる可能性があるので気をつけて下さい。(※下の写真:緑色の矢印の部分)
私は失敗してヒビが入ってしまいましたが、殆ど目立たなかったのが救いです。
※追記:2度目の修理でもこのカバー取り外しは難関でした。
途中までカバーを持ち上げたら、緑の矢印の部分でガッチリと固定されたヘッドアームをゆっくりと外し、全体を持ち上げた方が良さそうです。
最初、上の写真の所に不自然な穴が開いているのに気付き、中を見てみると固定突起が見えるので、爪楊枝などで固定突起を押しながら持ち上げれば簡単に外せそうだと思ったのですが、何度試してもダメでした。
公式の修理で使う穴だとは思うのですが、この穴を使って開けるには、恐らく専用のツール的な物を使う必要があるのかもしれません。
■ 断線箇所の特定と修理
カバーを外すと配線が現れます。
一見問題なく見えましたが、ケーブルを触ってみると白いケーブルの根本が切れている事が分かり、原因が判明しました。(※青い矢印の部分)
断線の原因は、パッドの左右に動く"遊び"と、白いケーブルの"遊び"の不一致でした。
白いケーブルが中のフレームに引っかかっていて、そこを支点にパッドが動いた時にケーブルを引っ張ってしまい、根元に負荷がかかって金属疲労をおこして切れてしまった様です。
場所が狭いので、周りのプラスチックを溶かさない様に気をつけてハンダ付けし直します。
前もって周りのプラスチックを、アルミホイルを束ねた物や、燃えにくい素材でガードしてからハンダ付けした方が楽です。
ハンダ付けの後、白いケーブルの"遊び"を調節して修理は終了です。
※追記:赤いケーブルも同じ箇所が断線したので、修理の際は両方のハンダ付けと、ケーブルの遊びの調整をした方が良いと思われます。
外したカバーなどを元に戻す際の注意点はありません。
※追記:アミ状の黒いカバーはしっかりと固定し直してください。
固定が緩かったのか、ヘッドホンを置いた時の衝撃でカバーがポロリと落ちる事がありました。
◆ おまけ:手軽に出来そうな音質改造方法 (Bass mod)
ちなみに、ドライバーユニットの中心に半透明のシールがあるのが見えますが、これを外すと音質が変わるそうです。(上の写真:緑の矢印)
上の写真では見えない位置のドライバーユニット左右にもシールがあるみたいですが、中央のものだけ外したり、別なシールに換えたりするだけでも音質が変わるという話です。
シールの意味はゴミの侵入防止の為とか、他のAKGヘッドホンと差を持たせる音質調整の為だとか言われています。
シールの有無で変わる音の特性は以下。
→ Q701 impressions thread - Page 409
シールを外すと低音と高音が持ち上がるとの事です。
という事は、イコライザーで同じ領域を上げれば似たような音質になってシールを剥がす前の事前テストが出来るかもしれません。
また、Q701と大体同じ構造と音質を持つ『K701』で、この改造を行った際の音の特性は、以下のサイトさんに出ています。
→ Reversible AKG K701 bass mod - Page 13
今回は修理が目的だったのでシールは外しませんでしたが、そのうちシールを外してみようと考え中です。
※2016/11/01:最終更新
◆ この記事にコメントする
>@punipon88さんへ
> @punipon88さんコメントありがとうございます。
@punipon88さんは、赤線の断線ですか。
やはり、Q701(& K701)の配線は、長さの遊びに問題があるみたいですね。
新しめのモデルでは評判の悪かったヘッドバンドのコブが無くなっているので、内部も改善されていると良いのですが・・・。
何はともあれ、記事が参考になった様で良かったです!
@punipon88さんは、赤線の断線ですか。
やはり、Q701(& K701)の配線は、長さの遊びに問題があるみたいですね。
新しめのモデルでは評判の悪かったヘッドバンドのコブが無くなっているので、内部も改善されていると良いのですが・・・。
何はともあれ、記事が参考になった様で良かったです!
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