するめを食べながら覚え書き
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Home > ブログ > 覚え書き(PC関連) > GeForce7950GTの低消費電力化に挑戦。まとめ。
以前、といっても3ヶ月も前ですが・・・、その時に計画したサブPC低消費電力化。
この計画がようやく進んだので、その経過を何回かに分けてまとめていきたいと思います。
前回の記事 → Core2DuoE6600を低電圧で動作させる&PC低電力化の為のメモ
第一弾は、グラフィックボード(VGA)の低消費電力に挑戦したまとめ、その1です。
まず挑戦したのは既存のGeForce7950GTの設定をいじって低消費電力化するというものです。
その方法として、低電圧化で低消費電力化を目指しました。
この際、パフォーマンスは殺さないようにするため、ダウンクロックはしない事と決めました。
(※ダウンクロックによるデータも参考として欲しかった為、テストではダウンクロックも試しています。)
さて、最初に結論からですが、電圧を下げて低消費電力化は失敗しました。
やはり、世代による性能の差はCPU以上にどうにもならないものがあり、熱量・消費電力共に納得が行く数値が出ませんでした。
では、計測データの説明に入ります。
この計画がようやく進んだので、その経過を何回かに分けてまとめていきたいと思います。
前回の記事 → Core2DuoE6600を低電圧で動作させる&PC低電力化の為のメモ
第一弾は、グラフィックボード(VGA)の低消費電力に挑戦したまとめ、その1です。
まず挑戦したのは既存のGeForce7950GTの設定をいじって低消費電力化するというものです。
その方法として、低電圧化で低消費電力化を目指しました。
この際、パフォーマンスは殺さないようにするため、ダウンクロックはしない事と決めました。
(※ダウンクロックによるデータも参考として欲しかった為、テストではダウンクロックも試しています。)
さて、最初に結論からですが、電圧を下げて低消費電力化は失敗しました。
やはり、世代による性能の差はCPU以上にどうにもならないものがあり、熱量・消費電力共に納得が行く数値が出ませんでした。
では、計測データの説明に入ります。
◆ 電圧の変更と消費電力の計測
電圧(VID)の確認は、『GPU-Z』と、『MSI AfterBurner』で、VGAのBIOSのカスタムは『nibtor』で、実際のBIOSの書き換えは『nvflash』を使用して書き換えました。
この作業の詳しい解説は別な機会に行いたいと思います。
ベンチマークテストは、DX9世代のものから選びました。
『FurMark』は温度のチェックとストレステストが主な目的で、3DMark06は性能の計測が主な目的です。
『3DMark06』は負荷の差が激しいので消費電力は参考程度でお願いします。
また、今回は、ベンチマークテストが主な目的ではないため、OSのクリーンインストールはせず、ベンチマーク結果を少しでも稼ぐ様な処置はしていません。
Furmarkは、温度が安定する25分以上を区切りとしてベンチマークしています。
Furmarkの表示温度について、何故か開始の温度がGPU-ZやMSI AfterBurnerよりも高く表示されることがありましたが、どうやっても正常な温度にならないのでそのままベンチマークしています。
リアルタイムとMAX温度表記は、GPU-Zなどと一緒です。
Furmark1.8.0の様子
システム全体の消費電力は、ワットチェッカーで計測しました。
◆サブマシンのスペックと構成
OS:WindowsXP Home 32bit、メモリ:DDR2-800_2GBx2、DDR2-800_1GBx2、
CPU:Intel Core2duoE6600(定格2.4Ghz、1.20Vに固定)、
VGA:GeForce7950GT(GPUクーラーをMUSASHIに換装したもので、FANは一基のみの可動で最低回転の800RPMに固定。この時の風量は11.45CFM)、
マザーボード:ASUS P5Q、電源:ENERMAX LIBERTY ELT400AWT、
ケース:R Systems、TVチューナー:EarthSoft PT1、PT2、PLEX PX-W3PE、
サウンドカード:SoundBlaster(SB0680)、メディアドライブ:SonyDVDドライブ、MITUMIカードリーダー、CPUクーラー:Scythe グランド鎌クロス、FAN:S-FLEX(1200rpm,1600rpm)、HDD:SAMSUNNG HD154UI、その他:氷室(2世代目)
室温:クーラーで25℃に固定。常駐ソフト:最低限、その他:ベンチマークテスト用のOSアカウントを作成。
◆定格(デフォルトクロック) GPUクロック565MHz 、GPUメモリクロック715MHz
VID | スタンバイ時(※S1) | アイドル時 | FurMark | FurMark -温度 | 3DMark06 1.2.0 |
1.35V | 100W | 120-122W | 188-192W | Max 87℃ | 172-187W |
1.25V(デフォルト) | 97W | 117-119W | 181-183W | Max 80℃ | 153-177W |
1.20V | 99W | 119-120W | 179-182W | Max 82℃ | 164-179W |
1.10V | 98W (※復帰時に再起動) |
119-120W | 184-187W (※画面に乱れ) |
Max 92℃ | 164-175W |
◆ダウンクロック GPUコアクロック420MHz、GPUメモリクロック535MHz
※BIOSで周波数を変更して改造ROMを焼いても、OS上からソフト『MSI AterBurner (AB)』で周波数を変更しても、ほぼ同じ値が出ることを確認したので、OS上から気軽にダウンクロックできる AfterBurnerでダウンクロックのテストをしています。ただし、スタンバイのテストは、BIOS変更でも行ってみました
VID | スタンバイ時(※S1) | アイドル時 | FurMark | FurMark -温度 | 3DMark06 1.2.0 |
1.35V | 99W (AB時99W) | 119-120W | 161-165W | Max 81℃ | 149-160W |
1.25V(デフォルト) | 98W (AB時97W) | 116-117W | 162-164W | Max 75℃ | 152-163W |
1.20V | 96W (AB時96W) | 119-120W | 160-167W | Max 75℃ | 147-161W |
1.10V | 95W (AB時95W) | 117-118W | 163-166W | Max 74℃ | 152-163W |
◆ダウンクロック GPUコアクロック315MHz、GPUメモリクロック400MHz
VID | スタンバイ時(※S1) | アイドル時 | FurMark | FurMark -温度 | 3DMark06 1.2.0 |
1.35V | 96W (AB時97W)(※復帰時に一瞬信号が違うと警告される) | 118-119W | 161-165W | Max 73℃ | 149-160W |
1.25V(デフォルト) | 94W (AB時96W)(※復帰時に一瞬信号が違うと警告される) | 115-117W | 153-157W | Max 72℃ | 140-156W |
1.20V | 94W (AB時96W)(※復帰時に一瞬信号が違うと警告される) | 113-114W | 153-158W | Max 68℃ | 143-153W |
1.10V | 94W (AB時95W)(※復帰時に一瞬信号が違うと警告される) | 116-117W | 152-154W | Max 69℃ | 144-153W |
▼計測データからの考察
・電圧変更の効果
電圧変更時に劇的な変化は見当たりません。デフォルトの電圧1.25Vから、1.35Vへの高電圧化については消費電力の増加がみられますが、1.20V以下の低電圧化については、低電圧化が本当に適応されているのか判断がつかない微妙な値となりました。
この点については下調べの際、ネットで調べた話「効果がみられない」と一致します。
ただ、スタンバイ時の消費電力がリニアに下がっているので、微力ながら効果があるものと思われます。
また、表を見ると判りますが、アイドル時の消費電力とFurmarkのデータが、同じ周波数の電圧差の中で1,25Vより1.20Vのほうが高くなってしまう結果が多数出てしまいました。何度計測しても、ソフトを終了したりしても変わらず原因が特定できません。
CPUの省電力機能は切っているので、他に考えられる原因としてはHDDのヘッドの挙動と電源出力の不安定さが関係しているのでは?と考えましたが、これらの挙動は制御する方法も確認する方法も思いつかないので、今回は原因不明の挙動として諦めることにしました。
・ダウンクロックの効果
ダウンクロックの結果を見ると、ワンランク下がるごとに高負荷時に0~27Wの消費電力削減効果がみられますが、ダウンクロックする度に性能がガクっと落ちていき、表示がカクカクになっていく様子は、理想とは程遠いものでした。
また、GPUコアクロックを315Mhz、GPUメモリクロックを400MHzまでダウンクロックすると、ベンチマーク類は用意した物全てを完走するものの、スタンバイからの復帰時にモニタが映像信号をうまく受信できず画面の復帰に時間がかかる問題が発生しました。
・温度
前置きとして、デフォルトのクーラーが煩かった為、GPUクーラーは大型のGPUクーラーをMUSASHIに換装しています。FANは二基あるうちの一基のみの可動(GPU側)で、ファンコンで最低回転の800RPMに固定。この時の風量は11.45CFMとなっています。ちなみに、室温25℃の時の、アイドル時の温度は55℃でした。
計測した温度を見ると、電圧を下げることにより若干の効果があることが判ります。
ただ、ダウンクロックの結果に比べて、思ったより温度は下がりませんでした。
また、1.10Vで定格のクロックを動作させるのは流石に無理があったのか、温度が急上昇。MAX92℃まで達して画面が乱れたままになりました。最終的にスタンバイからの復帰時に強制再起動という結果で動作確認は終了です。
MUSASHIに換装したGeForce7950GT。メモリのヒートシンクは元の物を流用(※右の写真)
◆ ベンチマークと性能
次に、Geforce7950GTの性能についてです。
今回の目的は、そこそこの低消費電力で、メインとしても使えるサブマシン&サーバーマシンを構築する事なので、消費電力辺りのパフォーマンスを見るためにベンチマークも取ってみました。
ゆめりあベンチ (Fix適応版) |
BIOHAZARD5ベンチ | Heavenベンチ2.5 | FF14ベンチ | 3DMark06 1.2.0 | Furmark1.8.0 | |
Geforce 7950GT (定格クロック) |
45179 | Average 23.2fps C | Scores:277 Avg:FPS 11.0 Min:FPS 6.9 Max:FPS 17.4 |
SCORE 889 LoadTime 22755ms ※表示に異常有り |
3DMarks 5466 SM2.0Score 2233.0 HDR/SM3.0 2213.0 CPUScore 2000 |
FPS min=13 Max=23 Avg=1 |
▼計測設定
・ゆめりあベンチマーク(Fix適応版) ※単純な3D性能が測れ、未だに使われることも多いので選びました
[ 定格クロック、VID1.25V ]
[ 詳細設定 ] 1024×768 最高 ・CAPCOM BIOHAZARD5ベンチマーク ※AMD RadeonよりもNvidia GeForceに最適化されたベンチマークを1つ選びました。
[ 定格クロック、VID1.25V ]
[ 詳細設定 ] 解像度:1280×720 ウインドウモード 垂直同期:オン、フレームレート:可変 アンチエイリアス:4x
モーションブラー:オン 影品質:高 テクスチャ品質:高 画面クオリティ:高 ベンチマークテストB ・Unigine Heaven DX11 Benchmark 2.5(Basic Edition) ※DX11世代の重いベンチマークですが、DX9での計測も出来るので選びました。
[ 定格クロック、VID1.25V ]
[ 詳細設定 ] API:DX9 Shaders:low Anisotropy:4 Resolution:1280×1024 画面モード:Window mode ・スクウェア・エニックス FinalFantasyXIV OFFICIAL BEMCHMARK ※DX9世代の重いベンチマークとして選びました。
[ 定格クロック、VID1.25V ]
[ 詳細設定 ] 解像度LOW 1280×720 ララフェル(女) ・3DMark06 1.2.0 ※DX9世代のベンチマークの代表として選びました。
[ 定格クロック、VID1.25V ]
[ 詳細設定 ] 解像度:1280×1024 ・Furmark 1.8.0
※温度と共にフレームレートが判るので選びました。
[ 定格クロック、VID1.25V ]
[ 詳細設定 ] 解像度:1280×1024 Post FX:オン MSAA samples:4x 画面モード:Windowmode
▼ベンチマークデータからの考察
パフォーマンスは今となってはだいぶ悪いです。
現在の2010~11年のVGAではエントリーモデル(約1万円前後)のVGAでもこれらのベンチマーク結果の2~3倍のスコアが出るようになっており、高品質オプションを付けても動作も明らかにスムーズで、高解像度でも一応は動くようになっています。
しかし、GeForce7950GTでは高解像度の設定にすると紙芝居過ぎて動きません。高品質オプションもあまり付けられませんでした。
これらの消費電力・ベンチマークの結果から、このままGeForce7950GTを使い続けて行くことを断念。最近のVGAに乗り換えることにしました。
そんな訳で次回、グラフィックボード(VGA)の低消費電力に挑戦したまとめ。その2、RADEON HD5670編に続きます。
※2014/11/24:添削修正
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