天空の城ラピュタ、バルス祭り2011に参加した時の話

2011/12/09(金)に、金曜特別ロードショー『天空の城ラピュタ』が放送されましたが、その時行われた恒例の実況バルス祭りに参加しました。
その時の様子やデータなどを記述しておきたいと思います。

バルス祭りとは、古くから2ちゃんねるの実況板で行われている祭りの事です。
ラピュタの滅びの呪文「バルス」の書き込み量が多すぎて、サイバーテロにも屈しない程に強固とされる2ちゃんねるのサーバ（鯖）が、ラピュタが放送される度に落ちるという素敵な恒例行事となっています。
この、協調性を重んじる日本文化が産み出した「バルス祭り」ですが、ネットで話題になる度に知名度が上昇し、年々加速しており、近年ではmixi、Twitterなどにも飛び火。
今年はニコニコ実況（ニコ実）やニコニコ生放送（ニコ生）を巻き込んで過去最大の盛り上がりを見せました。

2ちゃんねる実況板は2001年に誕生しており、バルス祭りの最初は2ちゃんねる全てを巻き込んだお祭りだったそうですが、「実況は実況板で」というルールが浸透してからバルス祭りは実況板に収束されました。
私は、2005年の（第三回？）バルス祭りから参加で、今回は、2ちゃん実況板・Twitter・ニコニコ生放送を立ち上げて祭りに参加していました。

  2ちゃんねる実況鯖、陥落
まず、2ちゃんねる実況板では、バルス対策の為に特別鯖「hayabusa2」が用意されたにも関わらず、バルスの前にサーバダウン（鯖落ち）して陥落。例年よりも早くアクセス出来ない自体に陥りました。
結局、鯖が復活したのは、放送終了後の話です。
→ 【バルス前】hayabusa鯖死亡


  Twitter日本鯖、半陥落
次に、Twitterでは、バルス時に日本語によるつぶやき（ツイート）が、11,349TPS(tweets per second、一秒あたりのツイート数、※10秒間サンプリング平均による算出)を記録、世界全体では14,594TPSに達しました。
芸能人・著名人等がバルス関連のコメをしているのは観ていて面白かったです。

→ tweet counter : tweets per second
(※この集計サイトのデータは公式のものでは無いので、参考値として以外の使い方には注意が必要です。)
ちなみに、バルス時のデータは、この集計サイトを運営している方が分析されています。
気になったのは、今年1年で日本国内でのツイート数が2倍に成長しているということで、2012年のあけおめツイートでバルス級の記録が出るのでは？という考察が気になりました。
あけおめツイートでTwitterが落ちるのか見ものになりそうです。

結局、今回のバルス祭りで日本Twitter鯖は陥落しませんでしたが、バルス時に不安定になったという情報が多数出ているので、半陥落したと言っていいのかもしれません。
また、バルスがTwitterのツイート世界記録を塗り替えたという話が出ていますが、日本よりケタ違いに利用人数の多いユーザー数を抱えるアメリカTwitter鯖が、マイケル・ジャクソン死去の時に落ちたという情報もあり、実際に何が世界一のツイート記録なのかは、公式的な見解がでないとわからない状態のようです。

前回の2009年のバルス祭り時のTwitterに関するニュースと考察は以下を参考にしました。
→ Twitterサーバ、バルスに勝つのも当然？ - ITmedia ニュース

最後は、ニコ生とニコ実の状況についてです。

 　ニコニコ生放送(公式)、半陥落
ニコ生では、「『バルス』でも落ちません」という視聴者に対する挑戦状を出し、スペシャルゲストにシータ役の声優、よこざわけい子さんが音声出演という気合の入れ方で放送を開始しました。
→ ニコニコ映画実況 ～天空の城ラピュタ～ みんなで一緒にジブリ作品を見よう＜テレビ実況生放送＞ - ニコニコ生放送
結果、（累計）来場者数：712,806人、総コメント数：1,377,958コメントという記録を達成。
コメント鯖は落ちる事なく番組最後まで持ち応えました。が、実際の所コメント鯖は重く、コメントが反映されるまで時間がかかり視聴者が満足にコメント出来ないという自体になり、規制があったのでは？とまで言われる始末でした。
結局はコメントが多すぎて処理が追いつかなかったものと思われ、ニコ生もTwitterと同じく半陥落したと言って良い状態でした。
（※12月12日のニコニコ動画新サービス発表会で川上会長が、敗北宣言を出しました。）


バルス時の画像です。ご覧のように、コメント欄が暗転してすぐにコメントが反映されませんでした。多い時は表示しきれず消えていく弾幕も、少しずつ流れていく状態で、殆どの人がすぐにコメント反映されなかった事を示しています。
そもそも、ニコ生は座席制限があるので一度に視聴できる視聴者数の限度が決まっています。
今回は、立ち見席が出ていたということで、視聴者人数最大2万人の鯖＋ 立ち見席1000席以上をフルに埋めていた事が想定されます。
つまり、これに対するコメント鯖を割り振ればいいので負荷が想定しやすく、2ちゃんねるのような上限無しの不特定多数のコメントで落ちる事は元々無いはずなのですが、落ちはしなくともコメントが出来ない状態になったのは想定ミスだと考えられます。

しかし、コメントが重くても、放送自体は楽しいものでした。シータがテレビにいるのに、同じ声が別な所から聞こえてくるのは変な感じがして面白かったです。
バルスの時間には、よこざわさんが「バルス」とリアルタイムで言った事で、かなり盛り上がりました。


  ニコニコ実況、陥落
2ちゃんねるがバルス前に陥落した為、バルスコメントに飢えた2ちゃん実況板のバルス難民が、ネットに分散しました。
ニコニコ実況にも大量の人がバルスコメントをするために集まり、15,000人を超えて限界に達し、一度陥落したようです。(※ニコ実もニコ生と同じ様に、一部屋500人の人数制限があります。)
→ 本日の天空の城ラピュタでのサーバー運営状況について-ニコニコ実況 お知らせ

その後、鯖が増強されて復活していますが、バルスタイムが終わって30分後にニコ実に覗きに行ったら、まだバルスコメントをしている姿が見られました。
他にもニコ生のユーザー生放送でバルスを言うための放送や、公式ニコ生のラピュタ放送をミラーする放送があったりして、9日はバルスに沸いた夜となりました。


  その後
放送終了後の12月12日に、2011年天空の城ラピュタの番組視聴率が15.9％に達し、2009年時の視聴率15.4％を超えた事が発表されました。
→ ＜天空の城ラピュタ＞13回目のテレビ放送も15．9％の高視聴率 | ニコニコニュース
15.9％という視聴率は高く感じますが、Wikipediaにある視聴率データを見ると、2001年22.2％、2003年22.2％、2005年16.9％、2007年19.9％となっているので、2000年代としては下から2番目の視聴率だったようです。

次の放送は、また2年後の2013年になると思われますが、ネットがどのような状況になっていて、どういう結果がでるのか楽しみです。