観測衛星「しずく」や海外の衛星等を載せた、H-IIAロケットの打ち上げを視聴

今日2012年5月18日午前1時39分00秒に、種子島からH-IIA（エイチツーエー）ロケット打ち上げられ、無事成功しました。
今回の打ち上げは、日本のロケットで初めて海外の衛星を積んで打ち上げるという、日本のロケット産業にとって大変重要な打ち上げでした。
この打ち上げをリアルタイムで視聴したので、キャプチャー画像を添えて様子をまとめたいと思います。

JAXAのインターネットライブ中継に関して詳しく書かれた特設サイトは以下です。
→ JAXA｜ライブ中継
今回は、ニコ生配信と、Youtube配信で試聴することにしました。画質はUStreamを含めても何故かニコ生が一番良かったです。全画面表示で細かい文字が読めたのはニコ生だけでした。
（※JAXA本放送の画質は未確認）

打ち上げ前の様子です。打ち上げられたのは、H-IIAロケット21号機(全長57m、直径4.1m、質量289t)で、日本が誇るロケットです。
製造は三菱重工業で、機体中央に三菱のロゴが有ります。

H-IIAロケットに搭載された衛星についてですが、日本からは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の、第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)と、同じくJAXAの小型実証衛星4型「SDS-4」、九州工業大学の高電圧技術実証衛星「鳳龍弐号」の3機が搭載され、海外からは、韓国航空宇宙研究院(KARI)の韓国多目的実用衛星3号機「アリラン3号」(KOMPSAT-3)の1機が搭載されました。

ロケットの機体には代表する2つの衛星、韓国KOMPSAT-3のロゴと、しずくのロゴが貼ってありました。

 
カウントダウンが轟く中、午前1時39分丁度にエンジン点火。ロケットは晴天の夜空に飛び立って行きました。


ニコ生では、恒例の見送り弾幕。視聴者の気持ちが重なった瞬間です。


万が一の失敗を考えるとハラハラしますが、ロケットの打ち上げは何度見ても良いものですね。感動します。
そういえば10代後半の頃、ロケットとスペースシャトルの発射の映像を見て泣きそうになったことがあります。
空の彼方へ消えていく姿に切なさを感じ、地球の重力圏を振り切って宇宙に飛び出そうとするロケットの力強さに感動して感極まった為です。
大人になってからは、感動はしても泣きそうになることはなくなりましたが、あの頃の純粋な気持ちを考えると、歳を取ったものだなと懐かしく感じました。


打ち上げ後、ロケットが遠ざかってからは、画面表示がGoogle earth(グーグルアース)による3Dマップ表示に変わりました。
ロケットの軌道がリアルタイム更新されながら表示されていき、衛星分離の予定地点などが表示されるものです。
今回から導入されたものという事ですが、これがとても判りやすく、視聴者からも次々と「わかりやすい！」という声が出ていました。

その後、予定通りフェアリング分離を成功させ、韓国KOMPSAT-3の分離の成功など、次々とロケットの飛行計画を成功させていきました。

そして、ロケット打ち上げから23分後、観測衛星しずくの分離が成功したという一報が届き、管制室では拍手と握手が交わされ、ニコ生では「888＝パチパチパチ＝拍手」の弾幕が起こり、賛辞が送られました。
そして、重要な衛星2つの分離が成功した事で成功ムードに変わり、賛辞のコメントが絶えない中、放送は終了。

その後、残りの飛行計画も無事成功したという事が判りました。
→ JAXA｜H-IIAロケット21号機による第一期水循環変動観測衛星「しずく」（GCOM-W1）および韓国多目的実用衛星3号機（KOMPSAT-3）の打上げ結果について
これで、H-IIAの打ち上げは、21回中20回目の打ち上げ成功となりました。(※打ち上げ失敗したのは6号機だけ)
今回の成功により、各国から衛星打ち上げのオファーが来て日本のロケット産業が明るくなる事を願うばかりです。
ではまた、何か気になる宇宙ネタがあったら、記事にしていきたいと思います。


※2015/11/11：添削修正