愛用の手袋を導電糸でスマホ対応に改造してみた

先日、外で流星群を観測した時にスマホを操作しようとして手袋を外したところ、あっという間に手が冷えてしまって辛かったので、手袋をしたままスマホが操作出来るように、愛用の手袋をスマホ対応に改造する事にしました。


改造に必要なのは、電気を通す糸『導電糸』です。導電糸は、基本的に静電気を除去する糸として売られています。
→ 日本蚕毛染色(株)ＴＯＰ｜技術の紹介｜機能繊維｜サンダーロン®
→ ベキンテックス社(ベカルト社の子会社)、導電性テキスタイル

今回は、結構前に購入したまま押入れに眠っていたものがあったので、それを使用しました。(秋葉原の三月兎さんで1m100円で売られていた物。)

尚、手袋はフリース素材で出来た厚手のものです。

■完成
先に、完成品を掲載します。

こちらが完成品ですが、自己評価は、100点満点中、85点 という惜しい感じになりました。

致命的な問題ではありませんが、今回改造した物の問題点は以下。

・導電糸のステッチの長さが短い為、極たまに反応しない事がある。
・1本指の改造だけだとマルチタッチが出来ない。

続いて、縫い方選びや上記の問題についてです。


■縫い方を選択

この改造は、沢山の情報があります。というのも、商品として出てきた『スマホ対応手袋』のバリエーションが増える前に話題になったからです。
縫い方は、ジグザグ型、×、□、☆型など、様々な形が試みられています。
最初は＋型か×型にしようとしたのですが、クロスさせると厚くなり「違和感の元になる」との情報を発見。
確かに、指先の感覚は体の中でも敏感なので、出来るだけ厚みの出ない縫い方にした方が良いと考えて、別な縫い方を選ぶ事にしました。

また、個人的には指の腹よりも指先の方が操作しやすい事や、デザイン的にスッキリするので、指先に縫い付ける事に。
あと、静電容量式のタッチパネルが反応するには、最低でも小指の先端程度の面積が必要なので、縫い付ける導電糸の長さは短すぎないようにしようと考えました。


■縫い付け

色々考えて選んだ縫い付け方は、以下の形です。

指先の縫い目に合わせて、ステッチ状に縫い付けてみました。(※1ステッチ長さは約5mm)

ステッチにしたのは、手袋と色の違う糸でもデザインとして馴染むと思ったからです。
また、ステッチにする事で、導電糸を沢山使わなくても広い範囲に縫い付けられるメリットもあります。(※ステッチの幅は約4～5mm間隔にしました。)

それと、ステッチの位置を手の平側にする事で、手袋を手の甲側から見た時に違和感があまり出ないようにしました。


内側はこちら。
指の背が当たる裏地の部分にも8の字型に導電糸を縫い付けて表のステッチと繋げ、反応が良くなるようにしてみました。

この後、2本指までのマルチタッチが出来るように、親指にも導電糸を縫い付けようと思ったのですが、一度裏側の縫い付けを失敗してしまって糸の長さが足りなくなり、断念しました。
余裕を持って長めに買っておいた方が良かった様です・・・。


■改造結果と問題点

実際にスマホ操作を試した所、思っていた以上に反応が良くて大成功かと思ったのですが、極たまにステッチが無い部分で操作してしまって、反応が無い事がある事に気付きました。
どうやら、馴染むデザインを考えすぎてステッチを短くしたのが災いした様です。
ストレスになる程では無いので、微妙な問題点という感じですが、そのうちやり直したい部分ではあります。

あと、マルチタッチが出来ない為、地図・画像アプリでピンチやストレッチ(ズームイン・アウト)が出来なくて困るかな？と思っていたのですが、これは意外とどうにかなってしまいました。
有用なアプリは1本指で操作出来るようにズームイン・アウトボタンが表示出来る設計になっていたからです。
とはいえ、マルチタッチの方が操作が楽なのは確かなので、導電糸を手に入れたら親指も改造したいなと思いました。

そんな訳でこの改造は大成功ではありませんが、一応は、『成功』としたいと思います。



導電糸、面白い素材なので、長い糸を購入して色々と遊んでみたいなと考え中です。



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