綺麗だけど要注意外来種な蝶『アカボシゴマダラ』を目撃

カラッと晴れた2014年9月21日は園芸作業中、色々なチョウを見かけました。
見かけたのは、「アゲハチョウ、アオスジアゲハ、ナガサキアゲハのオスらしき個体、ゴマシジミ、モンキチョウ、ツマグロヒョウモン」などです。
大体は飛んでいたので写真を撮れなかったのですが、1種だけ休んでいるチョウが居たので撮影する事が出来ました。


綺麗ながら、見慣れないチョウです。
「こんなチョウ、子供の頃はいなかったな～」と思いつつ、羽の閉じ方の特徴からタテハチョウ類だろうという目星はついていたので、ネットで調べてみると見つかりました。

和名は『アカボシゴマダラ』
分類は「チョウ目 アゲハチョウ上科 タテハチョウ科 」
→ アカボシゴマダラ / 国立環境研究所 侵入生物DB
→ アカボシゴマダラ - Wikipedia
なんと、人為的な放蝶から増えたと考えられる中国の外来種(在来種は奄美大島のみ生息)で、私の住む栃木で目撃されたのは2010年以降という事でした。
通りで、子供の頃に見た事が無かった訳です。

問題は、在来種のオオムラサキやゴマダラチョウなどと幼虫期のエサが競合している事。
近年、かなり勢力図を広げている事もあってか、要注意外来生物（外来生物法）に指定されています。

別角度から。

カメラを近付けると、飛翔準備の為なのか、縦に閉じた羽をゆっくりと開かせました。


カメラに慣れると、また羽を縦に閉じて休みます。
片方の羽の端が少し欠けていましたが、飛ぶのに問題は無さそうでした。

移動した所をもう一枚。

逆光で赤い模様が綺麗に浮かび上がりました。
この様に、羽に綺麗な赤色の模様が現れるのは夏型で、春型は白っぽい羽をしているそうです。


ナガサキアゲハ、ツマグロヒョウモンも子供の頃は見かけなかった蝶ですが、その2種は温暖化と共に北上してきたとされる種なので、アカボシゴマダラとは出没背景がまるで違います。
草を見ても魚を見ても外来種ばかり見かける昨今の日本なので、生態系について改めて考えさせられる目撃だなと思いました。