NASA-TVでHTV(こうのとり)4号機のISS離脱を視聴

日本時間2013年9月5日午前1時20分頃、国際宇宙ステーションISSからHTV4(こうのとり4号機)の離脱ライブを視聴しました。

打ち上げと把持はJAXAとニコ生公式(JAXAミラー配信)で放送してくれたのですが、離脱については何故か放送が無かったので、USTREAMのNASA Public(NASA-TVミラー配信)とニコ生の宇宙コミュニティにて視聴です。

尚、今回見たのはISSからの離脱だけで、大気圏突入による焼却処分(ミッション終了)は9月7日となります。
→ JAXA｜HTV技術実証機 運用計画
ミッション終了後の記者会見は、ニコ生のチャンネル放送で配信してくれるみたいです。
→ 「こうのとり」４号機（HTV４）ミッション完了後記者会見 - 2013/09/07 17:30開始 - ニコニコ生放送


一応説明しておくと、下の銀色の大きな物体がISSで、ISSから伸びている白い棒の様な腕が船外の物体を把持する為のカナダロボットアーム2(以下：カナダアーム)、その先の缶の様な物体がHTV4です。
この画像だと、カナダアームとHTV4がくっついている様に見えますが、ライブを視聴した時点で既にカナダアームとHTV4は切り離されており、HTV4はISSの側を浮いているだけの状態となっていました。

NASAの宇宙センター管制室の様子です。
画像奥の巨大なモニターにISS・カナダアームからの映像とISSの位置などが映しだされています。


管制室のデスク上には HTVの模型が置かれていましたが、この距離から見ると、ビール缶にしか見えません。


こちらは金色のモンスターボール・・・では無く、カナダアームから見たHTV4の側面の一部です。

ちなみに、金色のモンスターボールがあるのか調べた所、アニメに1回だけ出てきたことが有る様で、他には上部分が黄色くなっているパークボールというボールがあるとの事でした。


こちらは筑波にある、JAXAの宇宙センター管制室の様子です。
相変わらずNASAと比べると詰め込まれていて窮屈感がありますが、落ち着く狭さでもあるかなと思います。
管制室は各国で特色が出るので面白いです。

尚、以下のJAXAのページに管制室の座席表とチームの役割についてが掲載されています。
→ JAXA｜宇宙とつながる最前線基地 ～HTV運用管制室ツアー～

奥の120インチ巨大スクリーンには、NASAと同じくISSからの映像など主要な情報が表示されますが、ISSと通信できない時間帯『LOS(Loss of Signal)』に入ると以下の画像の様にNASA・JAXA共に画面が真っ青になってしまいます。

どこかの衛星を経由すればLOS帯も映像が見れる様になるとは思うのですが、やらない事には理由があるのでしょう。
例えば、衛星経由だと映像遅延が出て問題がある可能性や、アメリカでも削られている宇宙開発コストが問題になっている可能性が考えられます。

日本時間午前1時20分頃、ミッション再開の為、HTV4の側にあったカナダアームが離脱しました。

この時点でリアルタイム視聴者数は336人・・・。
ロケット発射などと比べると地味な配信ではありますが、この人数だけしか観ていないというのは何とも勿体ない放送だなと思います。


日本時間1時24分頃、HTV4がISSから離脱し始めましたが、ISSの位置が地球時間で夕方の為、雲が光の当たり方で立体的になっていて神秘的でした。(当たり前ですが、空の色は赤くはありません)
宇宙から見てもこれだけのコントラスト感があるとなると、地上から見た風景も凄かった事だろうと想像できます。


どの辺りを飛んでいるのかなと思っていたら、場所はアフリカ大陸でした。
アフリカは夕焼けが凄いというイメージがあるので、雲が凄かった事も何だか納得でした。


前回のHTV3では、カナダアームが外された後に何らかのトラブルでHTV3が動いてしまう異常が起きた為、加速して離脱した様ですが、今回は問題無くRCSスラスターの噴射により、HTV4はゆっくりとISSから離脱していきました。

前回問題があったHTV3離脱動画はこちら。

動画時間で約4分後からHTVが急加速している事が分かります。
→ 宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機（HTV3）ミッション完了後記者会見 - ただいま村
前回のミッション終了後記者会見については、こちらの方が詳しくレポートされています。


HTV4の話に戻りますが、この後、約10時間後から3回の軌道離脱マヌーバを開始。
約17時間後には大気圏再突入して完全に燃え尽きる予定です。


※2015/11/11：添削修正