ダイソーの『らくらく抜ける電源プラグアダプター』を比較レビュー

ダイソーで、『らくらく抜ける電源プラグアダプター』を購入しました。
簡単に電源プラグを抜くことが出来る様になるアダプターです。
所有する、ほぼ同じ形状のELPA『楽に抜けるアダプター』との比較をメインに、レビューしてみたいと思います。

■パッケージ

最近のダイソー商品に多い、派手な色の本体とパッケージ色で販売されています。
もっと控えめな色が欲しいですが、現状この1色しか無い様です。

◆ レビュー

■仕様
素材：(本体・レバー：ポリカーボネート、プラグ：銅)
サイズ(実測値)：幅25.5×奥行46.5×高さ32.2mm、重量(実測値)：14.5g
定格電圧：125V、定格電流：15A、合計使用量：1500Wまで
生産・販売：DAISO JAPAN、WELLSHIN JAPAN
原産国：中国

※特筆すべき事項：
・【ご利用できない機器】急激なパワーを必要とする電気製品
「(熱器具：ヒーター・エアコン・電子レンジ等)にはタップや延長コードの使用はしないで下さい。瞬間的に高い電力が発生し、火災の原因になる事があります。」
・事故防止の為に(推奨耐用年数)3～4年で取り替えて下さい。


■良い所・悪い所・どちらとも言えない所
先に、良い所・悪い所、どちらとも言えない所をまとめます。

◎良い所
・価格が100円(税別)。
・簡単にプラグが抜ける。

×悪い所
・特に無し。

？どちらとも言えない所
・色。
・軽さ。
・レバーが戻るギミックが無い。


■パッケージ裏

日本語・英語・それと、スペイン語の説明が書かれています。
もしかして、海外ではこのパッケージのまま売られているのでしょうかね？もしそうならば、最近のダイソー商品の派手なパッケージと本体色も分かる気がするのですが・・・。

あと、急激なパワーを必要とする電気製品(熱器具：ヒーター・エアコン・電子レンジ等)には使用しない事が書いてあるので、守った方が良さそうです。

◆アダプター比較

続いて、ダイソー『らくらく抜ける電源プラグアダプター』と、ELPA『楽に抜けるアダプター』の比較です。

ELPA『楽に抜けるアダプター』について過去に書いたレビューは以下となります。
→ 便利グッズ『ユニプルグ』と『楽に抜けるアダプター』を比較レビュー

■写真で比較

写真の左がELPA『楽に抜けるアダプター』です。

■他のアングルで比較


ご覧の通り、色と細かいデザイン以外そっくりです。
レバーの位置も、ほぼ同じでした。

最初、ダイソーで見た時は、ELPA『楽に抜けるアダプター』のOEM品かな？と思ったのですが、購入して比較してみると、違う部分がある事に気付きました。

■表で比較

販売会社	DAISO(ダイソー)	ELPA (エルパ (朝日電器))
製品名(型番)	らくらく抜ける電源プラグアダプター (G051 No.20)	楽に抜けるアダプター (RTP-2003PB)
素材(耐熱温度)	本体：ポリカーボネート(120～130℃) 　レバー：ポリカーボネート(120～130℃) 　プラグ：銅	※記載無し、別製品からの推測 　本体：塩化ビニル樹脂(60～80℃) 　レバー：ポリカーボネート(120～130℃) 　プラグ根本：ユリア樹脂(80～90℃) 　プラグ：銅
サイズ(実測値)	幅25.5×奥行46.5×高さ32.2mm	幅25.5×奥行47×高さ35mm
重さ(実測値)	14.5g	23.0g
バネ	無し	有り
生産国	中国	中国
製造	WELLSHIN	----

■バネとレバー仕様
一番違うのは以下の部分です。

バネの有無と、レバーの仕様が違います。
ELPA『楽に抜けるアダプター』の方にはバネが入っていて、レバーを押しても元に戻るギミックがあるのですが、ダイソー『らくらく抜ける電源プラグアダプター』にはバネが入っていません。
最初、バネを入れ忘れた不良品かと思ったのですが、バネが無くてもテコの原理は働くので、仕様だという事を理解しました。

但し、使用感としては、バネ有りのELPA『楽に抜けるアダプター』の方が気持ち良いです。

■素材と重量
ダイソー『らくらく抜ける電源プラグアダプター』の本体の素材は、ポリカーボネート(PC)です。
一方、ELPA『楽に抜けるアダプター』の方は、素材名が何処にも記載されていませんが、ELPAの別製品に書かれている素材情報や素材感から、恐らく本体は、塩化ビニル樹脂(PVC)、レバーが、ポリカーボネート(PC)、根本が、ユリア樹脂(UF)だと推測されます。
これらのプラスチックは、電源ケーブルやプラグに使われる、耐熱性と難燃性の素材です。

また、ダイソーの方は軽く、ELPAの方は、やや重いです。
アダプターを取り付けたままにしておく分には軽い方が良いですが、軽いと貧弱な印象があるので、どちらが良いとも悪いともいえません。

◆製造メーカーと特許

結局、この似た2つの商品に関係があるのかどうかが気になったので、読み取れる情報から更に調べてみる事にしました。

本体の表示には、PATENT(特許品)の文字がどちらにもある事から、特許を使っている事は間違い無く、ダイソー『らくらく抜ける電源プラグアダプター』の方は「WELLSHIN」というメーカーが関わっている事も分かりました。

この、「WELLSHIN」を調べてみた所、古くからケーブルやプラグなどを作っている台湾のメーカーだという事が判明。
→ We are manufacturer of AC power cordset, cable, IEC connector, adaptors, sockets, strain relief

更に調べてみると、プラグ一覧pdfに、楽に抜けるプラグが何種類も載っていました。(※アダプター形式のものは見つからず。)


型番の下にPATENTED(特許取得)の文字があるので、このメーカーが中国で特許を持っているか、外部から取得しているという事でしょう。

また、レバー部分がELPA『楽に抜けるアダプター』と同じ形状のものがある事に気付き、もしかすると、ELPAの方も、このメーカーが作っているのかもしれないと・・・思ったのですが、調べても関連性のある情報は見つかりませんでした。
なので、ELPAの方は別な中国メーカーが作っているのかもしれません。

◆まとめ

ダイソー『らくらく抜ける電源プラグアダプター』は、100円(税別)。ELPA『楽に抜けるアダプター』の方は安い所で280円前後なので、約3倍程の価格差があります。
コストパフォーマンス的には、ELPAよりダイソーの商品の方が勝っていると思いますが、使う人を選ぶ本体色と、使い心地を損ねているバネ無しレバーが微妙です。

重さが軽い事も悪くは無いのですが、オモチャっぽい配色の本体色と合わさると更にオモチャ感が増し、100円の価値で納得しまう感じでした。
せめて、色のバリエーションを増やして欲しいなと思う所です。

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2018/05/08追記

▼その後

この商品をダイソーでみかけたのは2014年～2015年までです。

推奨耐用年数 ＞ 事故防止のため、3年～4年でお取り替えしてください。

パッケージ裏には以上の様に書いてあったので、ダイソーとしては買い替え需要も含めて長く売るつもりはあったと思われますが、気付いたら消えていました。

類似品があるとはいえ、100円で手軽に購入できないのは残念だと思ったので、以下に3つほど理由を推察してみました。


理由の推察その1：パテント契約の問題
販売が終了した理由についての推察ですが、レビューにも書いた通りパテント品だった様なので、何らかの事情で契約が1年以降？更新されなかった、あるいは出来なかった事が想定されます。

色んなTV番組でダイソーの商品開発について放送されていますが、商品開発や原価設定など条件がかなり厳しい事は周知の事実なので、パテントと揉めたのかもしれません。


理由の推察その2：売れなかった可能性
色は1色で選べませんが、需要はあったと思うので、この線は薄いのでは？と思います。


理由の推察その3：商品の性能による問題
パッケージ裏には以下の様に説明文があります。

[ご使用できない機器] 急激なパワーを必要とする電気製品

ダイソー商品で問題が出て自主回収、販売終了された商品は結構あります。
なので、もしかすると火災事故の原因となる前に自主的に販売をやめた可能性もあるのでは？と思ったのですが、ネットで火災事故があったという話は見つからず、回収騒ぎになったという話も見つかりませんでした。
但し、海外だと200Vの国も多く家電製品の事情も違うので、海外で問題が出たので日本でも販売を終了したという可能性はあるのかもしれません。


何れにせよ、たった1年？で販売終了した理由はある訳なので、再販の可能性は低そうだなと思います。

最終更新日：2018/05/08